シャープは同社が開発した次世代液晶IGZO(イグゾー)を、IT企業の米国ヒューレット・パッカード(HP)とデル(Dell)と、中国のレノボ(Lenovo)に供給するのではないかという報道が流れました。これが実現すればシャープにとって大きな契約になるのではないかと推測します。
Windows陣営のPCというのは世界でも圧倒的にシェア率が高く、そのなかでもHPとDellとlenovoの3社だけで恐らく40%程度のシェア率になると思われます。HPのPC出荷台数は年間4,800万台※で世界の中で最も売れている企業です。今年はレノボがHPに肉薄していてこの辺の争いも非常に激しくなっています。
※米国HPカンパニーについて
そして今回シャープが提携しようと噂されている上記の企業だけでも、パソコンの販売台数は年間1億台を超えると思われます。パソコンといってもデスクトップやノートブック、ウルトラブック、タブレットといろいろあるのですが、恐らくノートブックやウルトラブック、タブレット端末のほうにIGZO液晶を搭載しようという狙いがあるのではないかと思います。
IGZOの名称は、Indium(インジウム)、Gallium(ガリウム)、Zinc(亜鉛)、Oxygen(酸化物)のそれぞれの頭文字をとって名付けられています。IGZO液晶は、従来の液晶より低消費電力でモバイル端末のバッテリー駆動時間も長くなり、液晶の解像度も従来の2倍で、薄型化も可能になるシャープが開発した次世代のディスプレイです。
パソコン業界はWindows 8の発売も4日後に迫っているなか、液晶方面でもこの提携が実現すればまた面白くなると思います。
半導体IGZOの動画